青春謳歌




「文化祭の件。ごめんね、陽菜・・・。」

「ううん、大丈夫。」

「何度も謝ろうと思ったけど、声かけれなくて今になってしまって・・・。
僕、陽菜のこと最初は気に入らなかったけど・・・今はそう思ってないよ。」

「蒼君・・・。」

「陽菜はただ春原先輩を好きなだけでこんな僕にも優しくしてくれた。
羨ましかったんだよ。」




そう言った蒼君は今にも泣きそうな顔をしていて・・・。


蒼君も和輝先輩のことが本当に好きだったんだと思い知らされた。




「私は、蒼君が羨ましいよ。」

「え・・・?」

「そんな風に好きだとかハッキリ言えて・・・。」




私にもっと勇気があったら良かったのかもしれない。


蒼君みたいに性別も気にせずに好きだと全面的に言える勇気が・・・。



それに、逃げなかったら・・・。


後悔しても、もう遅いけど私はそんな思いで蒼君を見た。




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