青春謳歌
「「先生からの呼び出し。」」
そう言った二人の背後にはそれぞれ獣が見えた気がした。
幻覚か?
目を擦りながら二人見ていると二人は俺の顔を見た。
「ねぇ、春原。私、陽菜を泣かせたらあんたを殺すって言ったよね?」
「そんなこと言われていないが・・・。」
「いや、俺も一発殴らせろ!」
「架李は関係ないだろう。」
泣かせた。
俺は、陽菜を泣かせてしまったんだろうか?
いや、追いかけなかったということはそういうことだろうな。
やけに冷静に思う自分がいた。
「大体、何で陽菜に今からでも告白しに行かないの!?」
「会ってどうすればいい?
陽菜を追いかけることさえも出来なかった俺に・・・。」
そう言うと架李は俺の頭を叩いた。
スパンッといい音が響く。
痛い・・・。