青春謳歌
「あの・・・助けてくださってありがとうございます。」
陽菜が遠慮がちに言う。
「いや、こっちこそ急にキスをして悪かったな。」
「い、いえ!あの人にキスされるより、先輩がキスしてくださった方が嬉しいです!!」
陽菜がそんな事を言うから俺は胸がざわついた。
それは、俺も同じだ・・・。
急に横からしゃしゃり出て来たよく分からない野朗に陽菜がキスをされるだなんて考えたくもない。
俺はとことん陽菜に溺れているな・・・。
「何も無くて良かった・・・。」
「はい、ありがとうございます。」
陽菜の頭を優しく撫でてみる。
撫でられた陽菜は気持ちよさそうにしていた。