青春謳歌
「先輩が私の事を好きだなんて嘘に決まってます。」
「嘘じゃない。」
「先輩の好きと私の好きは違います。
先輩は私のことを妹として好きなんですよ・・・。」
「違う・・・。俺は、陽菜を女として好きだ。」
ハッキリと俺が言うと陽菜は目を大きく見開いた。
「ほんと、何ですか?」
震える声で言った陽菜。
その陽菜を俺は壊れてしまわないように優しく抱きしめた。
「本当だ。俺の言うことが信じられないのか?」
少し意地悪く言うと陽菜は首を横に振った。
俺は陽菜に信用されているらしい。
その事実が嬉しくて少しきつく抱きしめた。
「陽菜、告白の返事を聞いていないんだが・・・。」
耳元で囁くと陽菜は一瞬ビクッと反応して俺の顔を見た。