青春謳歌
「確か・・・綾部陽菜ちゃんだっけ?」
「どうして架李が知っているんだ・・・。」
「どうしてって・・・・・・言わなかったか?
俺の彼女、陽菜ちゃんの親友だよ。」
平然と言いながら再びクッキーに手を伸ばし食べている架李。
だが、俺は架李の言ったことが理解できずにただ架李を見ている。
「クッキーのことは彼女の友華から教えてもらったんだぜ。
陽菜ちゃんがお礼に何をしたらいいかって友華に相談したらしくてな。
それを俺が聞いたってわけ・・・。」
事の経緯を説明する架李を見て世の中どう繋がっているか分からないと思った。
「この際お前のことは置いておく。」
「ん、了解。で、話ってのは?」
再び架李が聞いてくる。
そして、俺はなるべく平静を保とうとしながら話す。