青春謳歌




「ほぉ~。で、俺にその日の格好を聞いたわけ?」

「そうだ。」




少しいじけるような感じで顔をそらして頷く。

そんな俺に架李は見なくても感覚で分かるくらいのニヤニヤとした笑みを浮べている。


聞く相手を間違えたか?




「まあ、一般的には夏祭りなんだから浴衣なんじゃねぇの?」

「やはり、そうか。」

「陽菜ちゃんも、きっとそうだろうし・・・。」




陽菜も・・・か。陽菜の浴衣姿は可愛いだろうな。


浴衣を着た陽菜を想像してみる。


自然と笑顔になる。




「おい、和輝。何、ニヤニヤ笑ってんだよ。
気持ち悪りぃ・・・。」

「五月蝿い。別にニヤニヤしていない。」

「嘘だな!絶対、陽菜ちゃんの浴衣姿を想像したんだろ!!
何だよ、この変態野郎が!!」

「俺は変態じゃない。それに陽菜の姿を想像して何が悪いんだ。」




素面で言い切った俺に架李はげんなりした顔で言った。





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