青春謳歌
「いや、祭りはどちらかといえば好きだが好んで行こうとはあまり思わない。」
「そうですか・・・。
なら、今日は何で来たんですか?」
「そ、それはだな・・・。」
和輝先輩は言いたくないのか言葉を濁している。
これは聞いちゃいけないことだな・・・。
瞬時に察した私は自分のことを話し始める。
「私もあまりお祭りはあまり好きではないんですけど・・・部長に来いって言われて・・・・・・。」
「無理やりつれて来られたのか・・・?」
「いえ・・・。最初は無理やりのような感じでしたが・・・今は、和輝先輩にも会えたのでよかったと思ってます。」
これは私の素直な感想だった。
始めは意味が分からなくて話にもついていけなかったが今は、来てよかったとも思える。
もし、今来ていなかったらこうして先輩の浴衣姿を見ることもないし話すこともない。
だから、私は少なからず部長には感謝している。