青春謳歌
「笹田・・・離せ。
陽菜が嫌がっている。」
「うわっ!ヒドッ!!」
「酷くない。」
そう言って和輝先輩は部長から私をはがした。
そして部長の腕から逃れた私は・・・・・・どういうわけか和輝先輩の腕の中にいた。
な、何があったんだろう。
っていうか・・・かかかかか顔が近いよ!!
真っ赤な顔と動揺を隠せずショート寸前の私。
「あっ!ちょっと私の陽菜に何やってんの!?」
「陽菜はお前のではない。」
「だからってあんたのじゃないでしょ!!」
部長と和輝先輩が言い合いしている。
それをただ無言で見ている。
正確には、何も言えないで見ている。
一つ言えるのは私はそんなに貴重な人間ではないということ・・・。
そんな思いで二人を見ていたら・・・部長がいきなり言い出した。