青春謳歌
部活
部活の準備を始める。
とは言ってもポールはもうすでに立ててあるしネットも付けてあるから私がすることは自分の準備だけなんだけど…。
そう思いながらシューズを履き始める。
「陽菜〜〜〜〜〜〜〜!」
その時、大きな声で呼ばれてシューズの紐を結んでいた手を止めて顔上げる。
そこには我が女子バレーの部長がのんきに体育館のステージで手を振っていた。
「部長、何してるんですか?」
呆れたように返事をする。
「え?ここからの景色を1日1回は見ないとね☆」
「(部長…それは一体何の意味があるんですか?)」
決して口に出さずに心の中で静かに言う。
「絶景だよね♪」
「……同意できません。」
そんなやりとりをしながら私は練習を開始した。