青春謳歌
屋台のおじさんと鈴カステラの話で意気投合してしまい出来たてをくれた。
いい人でよかった・・・。
出来たての鈴カステラを見て思う。
「もうそろそろですね・・・花火。どうしましょうか?」
「近くに人があまりいなくてよく見えるところがある。そこにしよう。」
陽菜の手を引いて歩く。
さっきよりは緊張しなくなったがやっぱり陽菜の動きはぎこちなかった。
そんな姿を見て思わず口元が笑ってしまう。
「な、何か変ですか?」
笑ってしまった俺を不審に思い陽菜が聞いてくる。
「いや・・・。ただ、一生懸命だな・・・と思っただけだ。」
少し言い方を変えて言うと、陽菜はより顔を赤くさせた。
気になる奴ほど、意地悪したくなるとはいうが・・・・・・子供か、俺は・・・。
そう思っていたら陽菜が少しムッとして唇を尖らせた。