青春謳歌
「・・・・・・気に入らないな。」
俺がボソリと言うと架李は俺の頭を撫でてきた。
「何してるんだ?」
「撫でてんだよ。
和輝も人並みの心があったんだなぁ~って、な?」
「五月蝿い、黙れ。」
「前に言われた時より説得力ねぇって!」
まるで馬鹿にした様に言う架李にムカついた。
陽菜が誰と一緒に行動しようが、それは陽菜の自由だ。
俺にそれを止める権利はない。
彼氏ならまだしも俺と陽菜は先輩と後輩関係だから付き合ってもいない。
なのに、陽菜があいつに向ける笑顔にイライラする・・・。
「和輝はまだ一度も経験したことねぇかもしれねぇけど・・・これが嫉妬ってやつだ。」
嫉妬・・・?
意味が分からなくて首を傾げた。