Who is it?
「そろそろ寝なさい、今日は疲れたでしょう」
pm9:00
母がベッドで飛び跳ねる私に問いかける。
「はぁーい」
母の部屋にあるクイーンサイズのベッド。
まだ小さかった私は1人では眠れなくて一緒に寝ていた。
いつもは右側を1人で広く使うのにこの日は母にベッタリくっついて布団に入った。
何か違和感を感じていたのだ。
部屋には母と2人でいるのに何かふわふわしたような…
軽い何かが居るような…
「おやすみ」
「おやすみなさい」
真っ暗な部屋。
いつもなら21時過ぎには寝れるのに…
なぜか目がパッチリとして眠れない。
ドクン…ドクン…
初めてのお葬式、初めての"人の死"。
体験した事がないことを体験したから胸が高鳴ってしまったのか…
「…………」
母はぐっすり寝ている。
私も寝なくちゃ…