マサハルさん
コンビニの中。
飲食用のベンチに座り、僕はそう考えながら、ガリガリ君をかじる。
外は雨。
ガリガリ君を食べるにはちょっと寒い。
ソーダ味は特に寒い。
神崎さんは、ガラスの向こうの雨をじっと見ている。
何を考えているのだろう。
寒いのか、時折、腕をさすりながら、グレープ味を食べている。
「アキラくん……」
突然、神崎さんは僕の名前を呼んだ。
目はまだ前方をじっと見ている。
「何?」
僕は指についたソーダ味を舐めながら、神崎さんにそう答えた。
「こうやって、二人でアイス食べてるのも、ヤバクない?」
「うおっ!」