マサハルさん
「アキラ。柊ちゃんとはどうだ?」
「ああ、もうダメなんじゃない?」
柊。
彼女はひとつ年上で、同じ高校に通っている。
僕の彼女。
僕の通う高校は、1年生の時から委員会の活動がある。
僕は美化委員。
一番楽な仕事らしいが、僕がハナの保育参観の為に休んでいるうちに決まっていた。
彼女とはそこで出会った。
「ど、ど、ど、どうして!?」
気づくとマサハルさんは、僕の目の前に来ていた。
ズボンを握り締めて。
「皺になっちゃうよ?」
「うおっ!」
僕は慌ててアイロン台に戻るマサハルさんを見ながら、柊を初めて家に連れてきた日のことを思い出していた。