マサハルさん
 
散開し、作業が始まる。

僕はゴミ袋が置いてある場所へと、ツトムと歩いていた。


「お前、いいな」

「何が?」

「だって、柊さんだぜ?」

「ヒイラギさん?」

「そう、柊さん。お前もあの人目当てで美化委員になったんだろ?」

「は?」


後で聞いた話だが、柊には隠れファンが多いらしく、柊と接点を持てるということと、仕事が楽だと言うことで、美化委員は人気があった。

休んでいた僕が美化委員になったのは、うちの担任が美化委員会の担当らしく、柊目当ての美化委員への参加を脅したらしい。

その結果、みんなが敬遠し、僕にその役目が回ってきたとのこと。

怒られてしまった僕には、何がいいのかわからない。


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