マサハルさん
あの日も確か、夏休み中だった。
ちょうど1年前。
まだ、柊とつむじを狙いあってた時期だ。
梅雨の時期に異常に成長し、夏休み中に、さらに、ちょっとしたジャングルのよう生い茂る雑草を、僕ら美化委員が除草するために集まった時だ。
「お前さあ、柊さんとつきあってんの?」
海にでも行ったのか、真っ黒に日焼けし、焼きすぎで、腕の部分がボロボロのビニールのようになった、ツトムがそう言った。
「いや……つきあってない」
僕は、ツトムの腕の水ぶくれを、針で突きたい衝動に駆られながら、そう答えた。