マサハルさん

柊と並んで校舎と校舎の間に立つ。

さっきのことがあるのか、お互いに話そうとはしない。

その内、雨は先が見えないほどに土砂降りになってきた。



柊を見る。

作業のため、二つに結んだ髪からは、雨が滴り落ちている。

透けた下着にドキドキしながら、それを見ないように、柊の顔を見る。



だめだ。

何を言っていいのかわからない。

言葉ばかりがぐるぐると頭を回る。

そして、僕はとんでもないことを口走っていた。


< 69 / 181 >

この作品をシェア

pagetop