マサハルさん
 
あれから、未だシズカさんからの連絡はない。

ばあちゃんの家に連絡しようとも思ったが、マサハルさんとハナの世話に追われて、気づいたら、シズカさんが出て行って、もう1ヶ月が過ぎていた。



「マサハルさん」


僕はキッチンから話しかける。


「なんだ?」


アイロンの熱気に、今度は額に汗を浮かべながら、マサハルさんが答える。


「それ、冬物だよ?」

「うおっ!」
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