モントリヒト城の吸血鬼② 〜望まれざる来訪者〜

「…本当に、なにも
覚えていないのね…。」

「え?」

なんのこと?

そう、問いかける前に、
なんでも無いと
いわれてしまう。

「病で、お亡くなりに
なったのよ。
陛下はまだ、
老衰で逝かれるような
お歳じゃないわ。」

姉の言ったことが
気にはなったが、
そのことについては
話す気が無いことを
悟って、沙羅は
不満を飲み込んだ。

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