モントリヒト城の吸血鬼② 〜望まれざる来訪者〜

「…どんな
病気だったの…?」

「…。…さぁ。
わたしも詳しくは
知らないわ。」

「そう…。…次の…
新しい王様は王様?
女王様?」

「…王女殿下が
第一位の王位継承権を
お持ちだから、
邪魔が入らなければ
女王陛下に
なるでしょうね。」

「邪魔って…?」

「…女王陛下の御子は
二人いらっしゃるのよ。
王女殿下とその弟君の
王子殿下と。
二人とも歳は離れて
るんだけど、
王位争いで
担がれるぶんには、
どちらもまだまだ
子供ね。」

「…王位争い…。」

「…まあ、王女殿下の
後ろ盾についてる
シュテルネンリヒト公爵は
忠義に厚い方だから、
多少もめても
女王陛下の遺言を
守って王女殿下を
即位させるでしょう。
ああ、そうだわ。
それよりこの
あいだのこと、
お願いね。」
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