モントリヒト城の吸血鬼② 〜望まれざる来訪者〜
「…僕の父が
生きていれば、
もしかしたら
もう少し詳しく
聞けたかも
しれないのに、
すみません。
僕だと、この
程度のことしか
教えられなくて。」
「いいえ、気に
することはありません。
十分、参考になりましたよ。
そもそも、仮に
キミの父上に話を聞く
機会があったとしても、
詳しく教えて
くれるかどうかは
謎ですからね。」
「それは…そうですね。
父も元上級使用人
ですから、口が
堅かったかも。」
「上級使用人として、
仕えていたのですか?」
「はい。城で、料理長を
してたそうです。
公爵様が亡くなってから
辞めさせられた
そうですけど。
そういえば、
他にも同じくらいに
辞めさせられた人が
いたと思いますよ。」