モントリヒト城の吸血鬼② 〜望まれざる来訪者〜

断定的な
朔夜の言葉。

自分以外の人が
肯定してくれたことで、
不安が薄れた
沙羅の視界は
ますます霞んだ。

「沙羅、部屋に
戻っていなさい。
これ以上、凍夜の
八つ当たりに
付き合う必要は
ありませんから。」

ここにいれば、
また不安になって
しまうかもしれない。

朔夜の言葉に
したがって、
沙羅は逃げるように
自分の部屋へ
駆けていった。

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