モントリヒト城の吸血鬼② 〜望まれざる来訪者〜
「僕はもう、
警戒されすぎて
いますから。
今後はターゲットの
シプレの弟以外の
街の住人に直接
接触できません。」
「…僕に行けって
言うの?」
「全く期待して
ませんよ。というか、
余計なことを
しないでください。
あなたまで顔を
覚えられて警戒されては、
いざというときに
打つ手が無くなってしまう。」
「ふん。…でも、
公爵の元従者に
関しては僕もいくよ。」
「ええ。それは。
腕がたつという噂も
ありますから、場合によっては
キミの方が話を
聞きやすいでしょう。」
場合も何も、凍夜の
同行に文句の一つも
言わなかった時点で
早々に力づくという
手段に訴える気で
いたんじゃないのか。