モントリヒト城の吸血鬼② 〜望まれざる来訪者〜

「子供だから、
ダメなの…?」

「沙…沙羅、
待ってください。」

「わたし…朔夜様に、
全部…。」

沙羅の手が、彼女の
胸元のボタンに触れた。

流れるように手が滑り、
そのあとにははだけた襟元と、
白いふくらみが覗く。

「沙羅…。」

「全部、もらってほしいの…。
…ダメ…?」


駄目に、決まっている。

大事な義妹だ。

ほかの女とは違う。

可愛くて、可愛くて、
仕方のない、大事な…。



…大事な。



そうだ、拒まなければ、
いけない。

でも、本当に拒まなければ
いけないのだろうか。


可愛い沙羅の、望みで…。



…。



…朔夜だって、本当は…。




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