モントリヒト城の吸血鬼② 〜望まれざる来訪者〜
「まぁ、いいわ。あの子が生きてれば
行きそうな場所は見当がつくし。
…でもまずはこっちが先か。」
受け取ったリストを眺めながら
そういうと、サーシャは窓を開ける。
ひらりと窓の外に出て、屋根をつたって
彼女は姿を消した。
「…大丈夫ですか…?メリッサ。」
「んー…まぁ、怪我もしてないしぃ?
でも、びっくりしたわぁ…。
あなたの知り合い、ずいぶん物騒なのねぇ。」
「…昔からさばさばした方で…
親代わりのシスターが死んだことに
吸血鬼が関わっていたので、たぶん
あんな無茶なことをしてるんだと思います。」
「ふーん…復讐に燃えてるわけねぇ…。」