モントリヒト城の吸血鬼② 〜望まれざる来訪者〜
屋外で肌を晒され、
愛撫を受ける羞恥は
刺激が強すぎたのか、
姫乃は今にも泣きそうな
悲鳴を上げた。
「…嫌なら、無理強い
する気はないよ。」
胸にうずめていた顔を
上げてそう告げれば、
姫乃は真っ赤に
なったまま涙目で
凍夜を見上げた。
「いい加減、僕にソラマメを
食べさせるのは諦めたら。」
「…。」
凍夜の提案に不満そうな
顔で姫乃は視線をそらす。
「…そんなに食べさせたいの。」
その態度に、まだ諦めて
いないなと悟った凍夜は、
意地の悪い笑みを浮かべた。