モントリヒト城の吸血鬼② 〜望まれざる来訪者〜
「せっかくだから、
髪の他にもやってあげるよ。
着替えとか、入浴とか。」
「髪だけでいいのっ!」
「どうして。」
「あなた、絶対、いろいろ
いかがわしいことをするに
決まってるからよ!」
「いかがわしいこと?
たとえば?」
「そっ…それは、その…。」
凍夜がとるだろう行動を
思い浮かべて、姫乃は
真っ赤になって口ごもる。
「キミの身体を隅々まで
撫でまわしたり、
抵抗できなくなるまで
耳を責めて悶えさせたり、
涙を浮かべるほど敏感な
ところをいたぶったり?」
「っっ!!」
想像してしまったことを
丸ごと口に出された姫乃は、
恥ずかしいことで
いっぱいになった頭の中を
読まれたようで
ますます赤くなった。