君へ…
――――1年前――――




「はーい!今日は席替えをするぞ。」


「イェーイっっ!!」


皆が喜んでいる間、私は友達の“サキ”と同じ班になる事を願っていた。


サキとは小学校からの友達で一番仲がよかった。


お母さん同士も仲がよくて、いつも話したりしていた。


そしていよいよ私が引く番。


サキは、一番後ろの廊下側から三番目。


私はとにかく願いクジを引いた。



「3番!!」


先生が言った。


私は期待して黒板を見てみた。



だけどサキとは同じ班ではなかった。


私は一番前の、窓際から三番目。



私の顔は暗くなった。



そして席に向かって歩きだす途中、サキと目が合って最悪サインを出した。


もちろんサキも最悪サイン。


だけど私達は仕方なく認めた。


「はいっ、移動!!」


先生の言葉でいっせいに動き出す。


私達は新しい席に向かった。
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