【完】泣き顔スマイル
「…なんか修ちゃんへの気持ちが今迷走中だから……落ち着いたらもっと詳しく話すねっ」
「迷走中って、え、なんで?
スーパーで会った
女の人のこと気にしてるの?」
眉を下げてあたしを見るものだから
その不安気な視線に全てを話してしまいたくなる。
でも、無理して笑顔を作った。
こんな薄っぺらい作り笑いなんて
一瞬で見破られるだろうけど、それでも笑わないよりはマシな気がするんだ。
「ううん。
時期がきたらちゃんと全部話すね」
「…分かった。待ってる」
「ありがとう」
ごめんね乃愛ちゃん
普段親友だなんて言葉口にしないけど
ホントは誰よりも一番信頼してるよ。
でも私一人で考えないと
意味がない気がするの。