【完】泣き顔スマイル
「…やだ」
「いいから吐き気は?
モモのお母さんに
連絡してあげようか?」
「お母さん今日
遅くなるって言ってたから、ダメ」
「…じゃ修ちゃん先輩に連絡する?」
「っいい!」
「喧嘩したのか知らんけど、どのみちその様子じゃ午後は無理だよ帰んな」
無理やり立たされ、
ドンッと背中を押される。
びょ病人への気遣いを
もっと大事にしてほしい。
「先生に報告してくる…」
「途中でぶっ倒れたときのこと考えて携帯手に持ったまま帰りなよ〜」
乃愛ちゃんの心配してるんだかしてないんだか分からぬアドバイスを受け、私はフラフラ教室を出た。
階段の手すりに全体重を
かけながらゆっくりと下っていく。
そうして職員室で
早退届けを出して家路を急いだ。