【完】泣き顔スマイル






「修ちゃん宇宙とか星とかやたら壮大なの好きでしょ」

「うん、好きだけど」

「ってことでまずはプラネタリウム!」

「は」

「観に行こ修ちゃん!」



状況を呑み込めていない修ちゃんの背中を押しながら、私は決めたんだ。


今日は絶対泣かないって。




・・・



プラネタリウム内はカップルで賑わっていてクリスマスイブの効果様々だった。

14時の回での予約をしていたのでギリギリに着いても、慌てることなんてない。


「はい修ちゃんチケット」

「マルにしてはいいとこ選んだね」

「日頃のお礼もしたかったから、今日はイブっていうより修ちゃんデーだよっ」

「じゃマルのことこき使お」

「なんなりと!」


そこまで言いのけちゃう私を見て、修ちゃんは参ったように笑う。





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