【完】泣き顔スマイル
はれ、え、あっ!
ね、ねねねね寝て、っ!?
「ごめん修ちゃん!」
「ナイスいびきだった」
「ホントごめん煩かったよね、っあなんならもっかい見直す!?」
「いいって」
いつものトーンだしいつもの言い方なのに怒ってるような気がして。
いくら昨日寝付けなかったからって。
いくら緊張してたからって。
出入り口の激しい人ごみの中を流されていく。いつの間にか修ちゃんは前に行ってしまっていてもうどの頭かさえ分からない。
はあー。
ようやく人が四方に散り落ち着きを取り戻したとき、
「マル」
修ちゃんの私を呼ぶ声が聞こえた。