Dear.My Heart
柚菜はそのまま走り抜け、海が見えるところまで来ていた。




波の音が聞こえる。
潮の匂いがする。



彼女らしくないけど、これを求めていたのだ。






柚菜は自転車から降り、浜辺へと歩いた。



そして深呼吸をし、地平線を見つめた。







すると、忘れかけていた記憶が蘇った―――。
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