Dear.My Heart
第1章 ~空~

稔との出会い

その日は雲1つない爽やかな天気だった。
太陽が燦々と照りつき、体育日和としか言いようがなかった。





「あ~…まじ暑い。こんなんじゃ死んでまうわー」



柚菜は水道の蛇口を捻り、虹が出るぐらいまで出した。

そんな様子を見ながら、佳代はベンチに寝そべった。





「ほんま、お皿カラカラになっとる」

佳代は頭を触りながら言った。






体育の授業が終わり、2人は体育倉庫前の水道にいた。
普段ならすぐに教室へ向かうところだが、今日は違う。

数学の授業をサボる計画を立てているのだ。





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