Dear.My Heart
木々の隙間から覗き込む、オレンジ色の光が2人を照らしている。


柚菜は落としたロウソクを拾うと、稔の手を握った。
そして2人はゆっくりと、キャンプに戻っていった。









あたしはまだ知らなかったんだ…
先輩がどんな想いで、あたしを抱きしめているかなんて。



諦めきれなかったんだよね?
あたしだけを見ようと頑張ったんだよね?






今になって思う。

この時先輩の背中を押してあげれば、お互いに傷つくことはなかったかもしれない。って…



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