Dear.My Heart
リビングはカーテンの隙間から入る、小さな街灯の光で照らされていた。
柚菜は電気をつけ、ソファーに座った。



デーブルには母が畳んだ洗濯物が積んであった。
それらを元の場所へ戻す作業を、まず始めにしようと思った。







ふと目に入る、波菜の参考書…


柚菜と違って頭のいい彼女は、ここから少し離れた高校へ通っている。
毎日1時間かけての通学だ。

大学もレベルの高いところを狙っており、予備校に通いつづける毎日。
帰りはいつも9時過ぎで、柚菜もそんな彼女を応援したいと思っている。





洗濯物をしまい終えたところで、チャイムが鳴った。







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