Dear.My Heart
1階に着き、柚菜は降りた。



左に曲がると自動ドアが開いた。

そこを通り抜け、顔を上げると温かい世界が広がっていた。





そして柚菜は大きく深呼吸し、駐輪場へと向かった。







自転車に乗るのは久々で柚菜は少し緊張していた。
というよりも、外に出るのに対して恐怖心があった。




ガチャッ…

駐輪場に響く鍵の音。



柚菜はサドルを跨いでペダルを強く押した。
案外感覚は残るもので、転ばずに乗れた。



そのまま駐輪場を出て、海を目指した。





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