前期試験もおわり、卒業まであと一週間。


最近いつも思うこと。


卒業したら俺と川崎の接点はあるのか。


大学はお互い県内。


けど今みたいに毎日会えるはずが無い。


中学の同級生にたまにしか会わないみたいに。


小学校の友達を忘れるように。


きっと川崎の中から俺は消える。


それを考えるとすごく苦しくて、悩む。


「川崎と清水って怪しいよな」


周りで最近よく言われてる清水と川崎。


川崎は美人だし清水も美形だし、よくお似合い。


二人でこっそり話していたり、盛り上がって話してたり。


入り込めない世界が二人にはあった。


諦めの悪い俺はどうしても入り込みたかった。


「川崎〜!アド教えてよ」


妙に意識して聞けなかったアドレス。


どうしても川崎に近付きたくて、聞いてみる。


「清水に聞いてよ。知ってるから」


返ってきたのは今の俺にはかなりの打撃。


「…好きなの?清水が」


情けないような、すごくかっこわるい言葉。


川崎は戸惑い、俺はそのまま誤魔化した。


川崎のことが好きすぎてもう制御不能。









< 16 / 19 >

この作品をシェア

pagetop