大切な人
いつの間にか15分も経っていて、あと5分で先生が来てしまう。
「あっ、そろそろ先生来ちゃう!行こう?晃輝」
「え」
急に晃輝が顔を赤らめた。
なんか、変なこと言ったかな?
「その…」
「今、僕のことを…」
「あっ!」
すっかり晃輝って呼んじゃった!!あっちは、初めて会う人同然なのに!!
「ごっごめん!」
自分も顔が赤くなっていくのがよくわかる。
「いや、構わないんですけど…」
「ごめん…行こっか…」
「はい」
あたしたちは時間差をつけて教室に戻った。