大切な人
「ちょっ、どうしたの!?美佳!」





あたしも受付まで歩いていく。





すると、美佳が衝撃的なことを言っていた。





「周ちゃん!」





え?





周…ちゃん…?





あたしの家の向かいに住んでる、よく遊んでくれた男の子のこと……?





あの頃に比べると……すごいイケメン……





「美佳か…?」





周ちゃんらしき人は美佳の名前を呼ぶ。





「うん!美佳だよ!周ちゃん!」





「ひさしぶりだな…あ、後ろにいるのは?」





周ちゃんがあたしの方を指差したから、あたしはあわてて挨拶をした。





「あっ、彩希だよ?覚えてる?」





「彩希…」





周ちゃんは少し嬉しそうな顔をしてから、晃輝へ目線を移す。





「晃輝…か?」





「周ちゃん、覚えてるの!?」





あたしは目を輝かせて言った。





「あぁ、もちろんだよ」





「よかったね!晃輝!」





「あぁ…周…?」





そっか、晃輝は周ちゃんの名前がわからないんだ…





「高田周平君だよ」





「周平………あ、





あの、リコーダーが出来なかった奴!?」




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