大切な人
「ありがと、周ちゃん……」





周ちゃんはそっと力を緩めて微笑んでくれた。





周ちゃんはあたし達より2個上の高3で、違う高校に進んでいたから最近は全然会うこともなかったけど……





周ちゃん………





みんな、変わったんだな…。それぞれが、いろいろな方向に進んでて……。





変わらないのは、あたしくらいかな……?





あたし、置いてかれないよね?





晃輝、あたしのこと思い出せないまま、いなくなったりしないよね?







あたしを……………









見捨てないよね…………?





考えれば考えるほど、不安ばかりが渦を巻いて、あたしの頭を支配する。





「嫌だ……嫌だよ、晃輝っ……!」





せっかくまた会えたのに……こんなに苦しいの?







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