大切な人
「い、いるよ……一応………」






なんで晃輝がそんなこと聞いてくるの?






「そっか~、それって神崎?」






神崎……君………?






「ち、違うよ……」






「ふーん……まぁ、日誌頑張れよ」






そう言って去っていく晃輝。






その背中がとても遠くて……………








晃輝が、自分から離れていくように気がした――――――――――






「晃輝………あたし、寂しいよ……」






晃輝に聞こえたかはわからない。






でも、晃輝は振り返って「じゃあな」と手を振ってくれた。






「じゃあね……」






小さく手を振り返して、教室へ向かった………








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