太陽色の僕ら ~貴方のぬくもり~
「おい、こんな遅くにどうしたんだ?」


話しかけて来たのは、どうも見覚えのない若い男だった。


「うるさいなおじさん、一人にしてよ」
そう私は返す。


「なっ何だと!?俺はまだ24だ 女子高生!」


近付きながらそう威勢よく言った。


「わっ!近づかないでよ キモい!」


「俺は心配してんだよ」


そうデコピンをし、真剣な表情で此方を見た。


何だろう、この人は。


いきなり声をかけてきて、見知らぬ少女をこんなにも心配するなんて。



気が付くと口が緩んでいた。



「お母さんとお父さんが死んで、私には何もない。叔母さんの家に移っても結局私は…」


少し今日までの事を思い出した。


泣きそうになりながら“一人ぼっちだ”なんて付け足そうとした時、


その若い男はニッと笑って言った。


「よし、それじゃ俺んとこ来るか?」


「え?」


あまりに突然な発言に涙は出かけて止まった。


「は…!?“俺んとこ”って?」


「“俺の家”ってこと。」


意味が分からなくなった。


この人は自分の家に赤の他人を泊めようっていうのか。


お人好しにも程がある。

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