太陽色の僕ら ~貴方のぬくもり~
雪の日に朝日が死んだ。
「嘘だろ…。だって3時間前まで…」
俺が泣いたらダメだ。
菜摘たちまで、不安になる。
泣くな。
泣くな。
“泣かないと君がツラいでしょ。”
ふと朝日の言葉が頭を過った。
ツラい。ツラいよ。
だけど
ツラいのは泣かないからじゃなくて、
朝日が横にいないから、朝日がいなくなったから
ツラいんだよ。
気がつけば泣く事を我慢するのをやめていた。
後ろから泣いても良いんだよって
そう聞こえてた気がしたんだ。
数時間前まで、確かにそこに在った
あたたかい笑顔。
手のひらのぬくもり。
そこから一変した
冷たい病院。
ぬくもりが消えたかじかんだ手。
俺たちの母さんは死んでしまった。