太陽色の僕ら ~貴方のぬくもり~
ビクッ


インターホンの音を聴いた瞬間、私は肩を揺らし、

先程の叔母の言葉を思い出した。




“真広に荷物持っていかせるから。”




真広だ。



きっと…。



真広が来る、そう思うと自然と表情は暗くなっていった。

もしかしたら真広も

私の事、要らないって思ってるんじゃないかな。




「はーい。」


「お邪魔します。」


陸が玄関のドアを開けた時、チラッと顔が見えた。




やっぱり真広だった。


すると、真広も私が居るのに気付いたようで。


「久し振りだね。彩夏。」

そう

私に話しかけた。


「あっ!荷物持って来てくれたのか!」


真広の持っている大きなピンク色の鞄を見て、

陸は閃いたように口を開いた。




「ーまっ真広…っ」



今宮 真広。

叔母さんの息子で


私と同い年の


私のいとこ。




何を喋ったら良いのか分からない。


手が震えるだけで、何も思いつかなかった。













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