太陽色の僕ら ~貴方のぬくもり~
***

「よし、選ぶ!」


彩夏は何やら俺のTシャツを選ぶだけなのに、

やる気満々。

「ん-、これも違う。これも…」


真剣に品定めをしている彩夏の横で俺は

一人そわそわしていた。




新しいキッチン用品欲しかったんだよなあ…、

そうだ今日は特売日だ。

卵に醤油、味醂、あとアルミホイルも…!



と長年一人暮らしだった俺は


日に日に主婦力に磨きがかかっていったようで


そんな事ばかり考えていた。


「何そのそわそわ。」



菜摘が不思議そうな冷たい目で俺にそう投げかけた。



「ちょっちょっとキッチンコーナー
行って来て良いか!?」


「う…うん。」


俺はいきいきいた声で菜摘に告げてから“すぐ

帰ってくる!”と言い、

特売品の元へと走って行った。



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