太陽色の僕ら ~貴方のぬくもり~
「それに、

もし朝日が生きていたら



彩夏ちゃん夕飯食べて行きな、って


言う気がするんだ。」



「-…」






ポツッ…



ポツッ…




急に降ってきた結構な量の雪は次第に俺たちの


頭や肩を濡らしていった。


“陸、菜摘、傘持って来たよ”



懐かしいな。


雨が降っても 雪が降っても

朝日は学校に傘持って来てくれてたっけ。





ひでえ顔。





菜摘のしかめた顔を見てそう思った。






「雪は……、



きらい…。」




菜摘は俯いてそう静かに呟いた。


肩に


地面に


ぶつかる雪の微かな音と混じりながら。




「ははっ、


菜摘は冷え性だもんな。



……懐かしいな、雪の日に朝日が


傘持って来てくれたよな」




「違うっ!!」



菜摘は俺の言葉を掻き消すように


大きい声で否定をした。






「……そうだけど…、







そうじゃ





ない。」







「ああ、そうだな」
















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