太陽色の僕ら ~貴方のぬくもり~
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「ただいまー、」
廊下に陸の声が響いた。
「……!?
なっ
何で彩夏のいとこが……?」
陸は真広を見て一瞬固まり、
不信な目で慌ててそう言った。
「私の事、看病してくれてたんだよ、」
と私は誤解を解く。
「そ、そうだったのか!
お前良いやつだったんだな…!」
「失礼だね、おじさん」
「真広、陸だよ」
すました顔で陸を“おじさん”と呼ぶ真広。
そんな真広に、先程教えたはずの名前を
小さな声で告げた。
「さっき聞いたから知ってるよ!
嫌味で言ったんだけど」
「あ、ごめん
嫌味の邪魔して」
「なにそれ」
「…………
お前ら仲良いなあー」
私たちの話している姿を眺めていた陸は
机に肘をつきながらそう言った。
「「どこが!?」」
陸の言葉を聞いた直後、口に出した言葉が
真広と思いきり被った。