太陽色の僕ら ~貴方のぬくもり~
「なっ…彩夏!」

走って真広の横を通りすぎようとすると
真広は驚きつつも私の腕を掴んで、ひき止めた。


「またあの家に逃げるわけ。」


「…ー」


私は何も言わず、ただ赤い顔に涙を浮かべて
真広の顔を見た。


すると真広は私の腕をするっと離した。



「また、そっちへ行くから」



真広、ごめん。


せっかく連れてきてくれたのに。


でもやっぱり無理だよ。



ー…私はどうすれば良いがわからない。


「ただいま」


私はリビングへと暗い顔をして足を運んだ。


「おかえり彩夏。

……何かあったのか?」


「ーえ?」


急にそう聞かれた私はビックリして
俯けていた顔を陸の方へと向けた。


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