太陽色の僕ら ~貴方のぬくもり~
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ぐー…、
盛大に響いた私のお腹の音。
「ぷっ…、っあはは!
そんなに腹へったんだ?」
腹を抱えて笑う陸。
「うっうるさいな!
さっさと飯作れ!」
私は恥ずかしさで顔を赤らめ、必死に言う。
「あっ!」
陸は急になにかを思い出したかのような声を上げる。
「飯作る前に彩夏に良いもんやるよ」
「うっ…うん?」
そう言って食器棚らしき所を漁り始めた。
「あったあった」
次は見つけ出したマグカップに油性ペンで文字を書く。
私には何がしたいのか全く分からない。
その時、
陸は私の手のひらにマグカップを乗せて。
「ほら、これやるよ。
彩夏専用。」
そう笑った。
油性ペンで書かれているのは“ayaka ”の文字。
私はしばらくの間目を見開いた。
だってプレゼントなんて生まれて始めてだったから。
「…っ要らない!!」
「何でだよ!」
私の拒否発言に陸はビックリしていて。